今回の相談事例
短期離職が続いたため、父親との関係性が悪くなり来所。段階的な就労を目指し、障害福祉サービスの利用へ繋がった事例
経緯
川崎市南部地域在住。30代男性。父親と2人世帯で一戸建てに居住。強迫性障害で精神科病院へ通院しており、仕事に就いてもすぐ辞めてしまう。親からは、勤め続けられないのであれば起業するよう告げられ、飲食系専門学校に通ったが開業に至らず。父親の年金収入などで世帯としての生計維持は可能であるが、本人は「今後どう生きていいかわからない」として、ホームページに問い合せて来所した。
支援内容
本人は病院に10年近く通院をしているが、自立支援医療、精神障害者保健福祉手帳の制度利用に至っていなかったため、病院のソーシャルワーカーと連携し、申請の手続きを取り、それぞれの制度を利用することが出来た。 父親との関係悪化については、センターの支援員を交えて、三者面談をおこなった結果、本人の意思を尊重し、通院を続けながら、将来の就労に向けた準備をしていくこととなった。本人は、パソコンスキル・コミュニケーションスキルを身に付けていきたいと主体的に発言するようになり、就労移行支援事業所の情報提供および見学の同行支援を実施した。
現状
本人は、通院を継続しており、就労移行支援事業所の通所を決めた。通所先では、パソコン、コミュニケーションのプログラムに参加し、自分の病気の特性の理解に努めている。センターでは、はじめて来所した時と比べて、本人が自信を高め、積極的に就労と自立を目指している様子を確認し、今後の支援を就労移行支援事業所に引き継ぐこととした。「高齢の父親のためにも頑張りたい」と話しており、父親との関係性も軟化傾向にあるとのこと。
精神科へ通院中、短期離職を繰り返している。就職するための準備が必要であったが、福祉制度の利用に至っていなかった。
課題
父親との関係性の改善、病院のソーシャルワーカーとの連携による病状の把握と、就職に向けての準備が必要であった。
支援内容
父親との三者面談の実施、病院のソーシャルワーカーとの連携により、自立支援医療・精神障害者保健福祉手帳の取得。就労移行支援事業所の見学を実施した。
現状
今後の本人の意思や方向性を示したことで、父親との関係性は改善した。就労移行支援事業所に通所中。将来に向けて、就労と自立を目指すべく頑張っている。
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